あち〜。見てきたさぁ。あんまり面白くなかったさぁ。以下ちょこっとネタバレ
お涙ちょうだいの大感動ドラマだと思って観に行ったので肩すかし。エンターテイメントではなく文学作品と言った感じですね。
テーマは人工知能の可能性ではなく、人間の尊厳。生の尊さ=死です。
ピノキオを題材にしてるわけですが、主人公デイビット(A.I.)もピノキオと同じく人間になりたいと願ってます。童話ならOKのハッピーエンド、つまり人形(この映画ではロボット)が人間になることは、さすがに実写とリアルなCGで創られた映画には馴染みません。ここがこの映画の悲しいところ。どう考えてもテレビなどでの扱われ方は感動エンターテイメントなのに、観客が望む最高のハッピーエンドは使えない。人形は人形のまま人間に愛されるというエンディングも考えられますが、物語の行く末を考えたとき、人間はいつか死ぬのにロボットはそのまま。やっぱり不幸な気がします。ということであのようなエンディングにしたのは仕方のないことだとは思います。これから観る方は、文学作品だと思って観てください。そうすればより楽しめるはずです。
以下超ネタバレ。
エンディングを考える。結局人間になることを夢見た主人公は死ぬ(壊れる)と言うことでその夢を達成します。まぁホント、コレしかなかっただろうという終わり方。(宇宙人風のロボットとかは別として、人間になる=死ぬとしたことだけね)もう一つ言うなら、あそこまでの技術があれば「クローン=エンディングに出てくるママ」はもっと生きても良いじゃないかと思っちゃいますが、それもママと一緒に死ねたと捉えれば結構ハッピーだと思えます。「人間の尊厳を限りある命」とした以上、クローンで永遠の命を人間が手に入れてしまうのは絶対認められないわけだし、考え得る最高のハッピーエンドでしょう。←だから文学作品としてみれば良いのよ。エンターテイメントしてみるとなんかすっきりしない。思いっきり泣いてエンディングで「デイビット〜!よかったね〜、ホント良かったねぇ。」と主人公が幸せな様を心で万歳して観るつもりだった私はホントにホントに肩すかしです(笑)。
そして宇宙人風のロボットに人間に対する憧れを持たせることで、スピルバーグは命は限りがあるからすばらしいと訴えるわけです。限りある命を大切に一生懸命生きていきましょうと。
だから子供は絶対観ましょう。マスコミは文学作品だと言うことをもっと強調しましょう。じゃないとスピルバーグが伝えたかったことが伝わらず、映画を観た後に「意外とつまんなかったよね〜」ということで終わってしまうような気がします。
最後に同じ人工知能モノとして「アンドロメディア」と比べてみましょう。(笑)
アンドロメディアはエンターテイメントです。でも人間の尊厳を軽んじているわけではないので、AI(アイ)は永遠にこの世に存在させおくには行きません。ということで自ら死を選びます。この辺は原作者が怪しさ満点でも良識人である証。テーマは「A.I.」と同じと言っていいでしょう。
違いは見せ方。アンドロメディアは主人公を「AI」としながらも、「AI」をとりまく人々、必死に生きる人間の姿を描いてます。めまぐるしい展開でハラハラドキドキさせ、エンディングで泣かせ、力一杯生きることの大切さを訴えてます。(作品としてのデキは別として)
一方「A.I.」は主人公に焦点をあて人工知能の悲哀を見せて、人間はすばらしいんだ、命に限りがあるということは尊いことなんだと訴えているわけです。
ということで「A.I. 」 見方さえ間違わなければいい映画だと思います。